vol.033日本画、そこが知りたかった 【装潢師 岡岩太郎 氏 × 橋本関雪記念館 橋本眞次 氏】

2022-11-23

第33回目のデザロン・キョウト(11月19日開催)は、トークゲストに装潢師(そうこうし)・株式会社岡墨光堂 代表取締役の岡岩太郎氏と、白沙村荘 橋本関雪記念館の橋本眞次氏をお迎えして開催いたしました。トークイベントとしての開催はちょうど5年振り。その5年前と同じく紅葉の美しいタイミングで橋本関雪記念館という素晴らしい場所をお借りしての開催となりました。

橋本眞次氏による日本画家 橋本関雪氏の作品の見方については、心理学を学ばれた軸から考察された深いストーリーは、作品の意味するものや創作時期の橋本関雪氏の心情や状況が見えてくるかのようで興味深いお話しでした。

岡岩太郎氏からは、重要文化財、国宝などの絵画・書跡を修復する装潢師(そうこうし)ならではの視点で、岡氏が今までに影響を受けた作品を中心に、作品に使用されている独特な技法の裏話や表現についてお話しいただきました。

お二人それぞれ異なる視点のお話しは、私達がこれから出会う日本画の見方にもきっと影響することでしょう。今まで知らなかった日本画の楽しみ方を教えてくださり有難うございました。

そしてあらためまして、トークゲストのお二人と今回ご参加くださった皆様のお陰もあり「一般社団法人デザロン京都」として無事デザロンを開催できましたことを感謝申し上げます。

八十住 孝
大衡 秋逸郎
福田 恵子

ゲスト
岡  岩太郎
(装潢師・株式会社岡墨光堂  代表取締役)
橋本  眞次 氏
(公益財団法人 橋本関雪記念館、宗教法人 月心寺  代表理事)
開催日時
2022年11月19日
会場

白沙村荘橋本関雪記念館

岡  岩太郎

1971年 京都生まれ。
1894年に創業した岡墨光堂の4代目。日本美術史で修士学位、工学で博士学位を取得し、国宝や重要文化財に指定された書画の修復を生業としている。岡墨光堂では国宝や重要文化財、それに準ずる絵画・書跡文化財の修理を専門としつつ、伝統的な技を活かした表装技術を引き継いで、時には現代美術の表具や額装も手がけている。

橋本  眞次 氏

1973年 京都生まれ。
日本画家 橋本関雪の直系次男として育ったが、日本画に触れる事はむしろ少なかった。進学後は心理学を学びながらプログラミングなどをしていたが、実父の健康上の理由などの問題で実家に戻り家督を継ぐ。現在は橋本家当主として、公益財団法人 橋本関雪記念館、宗教法人 月心寺の代表理事を兼務している。