vol.031望月めぐみ 切り絵展・白沙村荘 橋本関雪記念館 観覧ツアー

2017-11-25

第31回目のデザロン・キョウトは、白沙村荘 橋本関雪記念館で開催される「望月めぐみ切り絵展」の特別企画として、「日本画家 橋本関雪氏が半生をかけて大地に描き出した文人の理想郷」である白沙村荘の庭園、そして望月めぐみ氏の新作切り絵掛軸を観覧するツアー、トークイベントを開催しました。

日本画家 橋本関雪氏の愛した白沙村荘。隅々まで拘り思い描きつくりあげられた景色は、紅葉ピークのタイミングと相まって美しく澄み切った空気が。そして、その橋本関雪氏が作品づくりをされていた存古楼と茶室に力強くかつ繊細に展示された切り絵作家の望月めぐみ氏の作品は誰しも圧巻でした。

今回その作品づくりにお力を添えられた装潢師 岡岩太郎氏の匠の技と新しい挑戦のお話にも刺激を受けたことは間違いありません。そんな御三方の出会いから今回の展覧会に至るまでの取り組みは強い運命と尊敬され合う素晴らしい絆を感じました。あらためまして、このような素晴らしい機会にデザロンを開催させていただき有難うございました。

2017年最後となるデザロン。ご参加くださった皆さまにも感謝でいっぱいです。

ゲスト
望月 めぐみ
(切り絵作家)
岡 岩太郎 氏
(装潢師・株式会社岡墨光堂 代表取締役)
橋本 眞次 氏
(公益財団法人 橋本関雪記念館 代表理事)
開催日時
2017年11月25日
会場

白沙村荘 橋本関雪記念館

望月 めぐみ

1978年神奈川県生まれ。東京学芸大学在学中より切り絵作家として活動をスタート。飛鳥大仏アートコラボレーション(奈良県飛鳥寺)、個展「さくら満ちて」(岩倉実相院)、「日本文化月間切り絵作品展」(ブルガリア)等、展示多数。現在は東山の町家アーティスト・イン・レジデンス「あじき路地」にアトリエを構える。著書に「平安絵巻の素敵な切り絵」(PHP研究所)がある。

岡 岩太郎 氏

1971年 京都生まれ。1894年に創業した岡墨光堂の4代目。日本美術史で修士学位、工学で博士学位を取得し、国宝や重要文化財に指定された書画の修復を生業としている。岡墨光堂では国宝や重要文化財、それに準ずる絵画・書跡文化財の修理を専門としつつ、伝統的な技を活かした表装技術を引き継いで、時には現代美術の表具や額装も手がけている。

橋本 眞次 氏

1973年 京都生まれ。日本画家 橋本関雪の直系次男として育ったが、日本画に触れる事はむしろ少なかった。進学後は心理学を学びながらプログラミングなどをしていたが、実父の健康上の理由などの問題で実家に戻り家督を継ぐ。現在は橋本家当主として、公益財団法人 橋本関雪記念館、宗教法人 月心寺の代表理事を兼務している。